『おたくらねぎ食べなさるかいねぇ』
勢いだけでこの仏師ヶ野(ぶしがの)村に飛び込んで来た開業直前。
「お客さんに来てもらえるか」という心配と、「地元の方に受け入れてもらえるか」という不安いっぱいで過ごしていたある日に腰の曲がった小さなお隣のおばあちゃんにかけてもらった言葉です。
嬉しくてうれしくて、ほっとした瞬間で今でも忘れられません。
今は施設に入られてこの村にはいらっしゃいませんが、今年も娘さんから両手いっぱい分の青ねぎをいただきました。
ふらりではこんな愛情のこもったお野菜を使わせてもらっています。
「いつまでたっても一年生ですわぁ」
これも畑仕事中のおばあちゃんが、しわしわな顔でにっこり笑って言っていた言葉です。
特別な事は出来ませんが、食材にこもった愛情がそのまま伝わるようなお料理を作っていけたらと思います。
そんなこんなで、不安と嬉しさいっぱいで始めたふらりも8月11日で10周年を迎えます。
「いつまでたっても一年生」
いつまでもこんな気持ちを持ち続けていきたいですね。
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